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ショックアドバイザリーシステム

AEDは心肺停止患者の心電図を自動解析して、電気ショックが必要かどうかを判断します。

従って、心電図解析の性能はAEDの基本的要件の一つです。 フィジオコントロール社ではこの解析ロジックを"ショックアドバイザリーシステム"(SAS: Shock Advisory System)と呼んでいます。

フィジオコントロールのSASは多くの研究論文によって、その性能が評価されてきた解析ロジックの一つです。SASは大きく分けて2つの要素から構成されています。

心電図解析

  • SASでは心電図を2.7秒単位に分割します。この分割されたものを心電図セグメントと呼び、そのセグメント内で複数の要素を判定して電気ショックの対象となるかどうかを判断します。
  • 最初のセグメントが電気ショックの対象であると判断されると、SASは次のセグメントを見に行きます。2つ目のセグメントも電気ショックの対象であれば、SASはこの症例には電気ショックが必要と判断し、予め定められたレベルの電気ショックエネルギーを作りだし、操作者に通電を促すメッセージを出します。
  • 2つめのセグメントが電気ショック対象外であれば、SASは3番目のセグメントを見に行きます。3番目のセグメントが電気ショック対象であれば、この症例には電気ショックが必要と判断し、そうでなければ電気ショック不要と判断します。
    つまり、3つの連続するセグメントでそれぞれ電気ショックの要不要を判定し、多数決を取ると言う方法を採用しています。

SASはAEDが備えるべき心電図解析の精度を定めた、国際電気連合(IEC)の体外式除細動器規格や、米国医療器具開発協会(AAMI)の体外式除細動器規格DF-80が求める解析精度基準を充分満足する性能をもっています。

胸郭インピーダンス解析

心肺蘇生の現場では、胸骨圧迫心臓マッサージなど、多くの要因で正確な心電図解析ができない場合があります。特に胸骨圧迫心臓マッサージによる大きな外乱(アーチファクト)は、電気ショックの対象であるにも拘わらずこれをそうではないと判断する、或いはその逆のパターンも起こりえます。右の図Bは、本当は心室細動を起こしている心電図です。ところが、胸骨圧迫の影響で患者A(心拍数90の心室頻拍)の波形によく似ています。

このような波形が入ってくると、AEDは心電図解析を誤り、これを電気ショック不要と判断してしまうかも知れません。

SASでは胸部に貼り付けた電極を通じて得られる胸郭インピーダンス(電気の通りやすさ)を解析することにより、その時点で得られている心電図が信頼に足る物であるかどうかを判断します。

もしも、胸郭インピーダンスが左の図のように大きく変動している場合には、体が動いていて心電図は信頼できないと判断し、「体動があります。動きを止めて下さい」という音声メッセージを出します。

胸郭インピーダンス解析は、この他にも電極が患者から外れていないか、或いは電極どうしがショートしていないかを確認する為にも使われます。

また、胸郭インピーダンスの変化を積極的に解析することで、逆にどのタイミングで胸骨圧迫心臓マッサージを行っていたかを知ることもできます。

右図では黒い線が心電図波形、緑色の線が胸郭インピーダンスの変化を表しています。赤矢印の下で<C>と書かれた部分が胸骨圧迫心臓マッサージを行っていると推定される部分です。

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