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    -NPO法人 大阪ライフサポート協会 インタビュー-

AEDを取り巻く現状と課題 第3回
-NPO法人 大阪ライフサポート協会 インタビュー-2014.02.17

心肺蘇生行為が有効であることはあきらか

AEDを取り巻く現状と課題 第3回 <br />-NPO法人 大阪ライフサポート協会 インタビュー-

前回は、AEDの普及率は日本が世界一であるといわれていることなどをお伝えしました。では、AEDは実際にどれだけの救命効果を挙げているのでしょうか。

 
消防庁によると、2011年において、心原性でかつ一般市民により心肺停止の瞬間が目撃された事例が2万3296件ありました。
そのうち、一般市民によるAEDなしの心肺蘇生行為があったケースは1万1536件で、そのうち1カ月後に生存していた人は1642件の14.2%です。
一方、心肺蘇生行為がなかったケースの場合は同じく8.6%で、あきらかに心肺蘇生行為は有効であることがわかります。

AED の救命率は 45.1%

AEDを取り巻く現状と課題 第3回 <br />-NPO法人 大阪ライフサポート協会 インタビュー-

上記の2万3296件のうち、AEDによる電気ショックが行われたケースは738件あり、そのうち1カ月後に生存していた人の割合は45.1%にも上りました。
「AEDが高い効果を挙げていることがよくわかりますが、それでも半数程度の命しか救えていません。残念な結果の中には、動脈瘤破裂など電気ショックでは救えない状況の方もいることや、AEDの使用タイミングが遅すぎることが考えられます」と西本氏は指摘します。
以上のことからも、いかに早く救命処置を行わなければならないかという知識と、そうした現場に立ち会った時に勇気を持って救命処置とAEDによる電気ショックを行なうことが私たちに求められていることがわかります。
このことについて、西本氏は次のように補足します。

救命処置の方法の進化

救命処置の考え方も進化しています。
ILCOR( International Liaison Committee On Resuscitation:国際蘇生連絡協議会)のコンセンサスで全世界の蘇生法が同じように行われるようになっています。
それを各国がそれぞれの実情に合わせて運用しているわけです。
2010年に発表された日本版蘇生ガイドラインの「救命の連鎖」では①心停止の予防②早期認識と通報③一次救命処置(心肺蘇生と AED)④二次救命処置と心拍再開後の集中治療へと考え方が広がりました。
つまり、予防の重要性がクローズアップされたのです。

「心臓突然死は誰にでも起きる可能性のあるものですが、高血圧や糖尿病などの成人病があると、そのリスクはより高まります。ですから、なぜそうした状態を改善させなければならないかの啓発も、私たちNPOで行っていかなければならないと思っています。心肺蘇生の最終目標は社会復帰です。心拍が再開しても脳の機能が失われ、寝たきり状態となったのでは、蘇生は失敗と考えられます。そのためにも、一刻も早い蘇生とそれ以前の予防が重要なのです」と西本氏は力説します。

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次の最終回は、行政の対応などの現状についての話をお伝えします。