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突然の心停止から命を救う地域づくりを2013.06.28

心肺蘇生法講習会で、救命救急の重要性を学ぶ。

突然の心停止から命を救う地域づくりを

去る5月下旬、京都大学の石見准教授をお迎えして社内関係者向けの心肺蘇生法講習会を行いました。
石見先生は、NPO大阪ライフサポート協会の理事として、心肺蘇生の普及を通じて、突然の心停止から命を救う地域をつくる「PUSHプロジェクト」 を推し進めています。
AEDの設置は広がりつつあるものの、正しい救命救急の処置ができる人が増えなければ救命率の向上も望めないという考えに基づき、教育機関や行政と協力しながら、各地でのイベントや講習会を開催しています。
今回の講習では、AEDの基本的な使用方法と心肺蘇生を含めた救助の流れについて、実習キットも使って体験。
その他にも、救命率などの具体的なデータを紹介いただきながら、時にはクイズや過去の実例を交え、とても分かりやすく救命救急について学びました。

救命率向上の糸口は、病院の外にある。

突然の心停止から命を救う地域づくりを

心臓が突然停止した場合に、倒れてからすぐ胸骨圧迫(心臓マッサージ)を行うことで、何も処置をしない場合に比べて救命率が2倍上がるというデータが出ているそうです。
さらにAEDでの処置を行うことで、救命率がさらに2倍向上します。
一方で、病院搬送後に行われる処置による救命率の向上は1.2倍~1.3倍程度とのことで、いかに初動における早めの処置が大切であるかが分かります。
つまり、「誰が処置するか」「どんな処置を行うか」よりも、「どれだけ早く処置が行えるか」が最も大切であるということです。
まず、傷病者が、突然倒れた場合には、「反応の有無」「呼吸の有無」を確認しますが、けいれんや死戦期呼吸(リンク)という、しゃくりあげるような呼吸を正常な呼吸と誤って判断してしまうケースもあるので、傷病者の反応がなく、正常な呼吸が疑わしい場合はそのままにせず、胸骨圧迫のステップに移ることが望ましいとのことです。

正しい胸骨圧迫が、命の可能性をつなぐ。

突然の心停止から命を救う地域づくりを

どんな場所で突然倒れても、5分以内にAEDでの処置ができる社会環境を目標に、さらなるAEDの設置が進められています。
2013年に入ってからは、全国に約40万台のAEDが設置されるまでになりました。
しかし、必ずしもすべての場所でAEDがスムーズに用意できるとは限りません。
近年の効果検証では、AEDがすぐに用意できなくても、胸骨圧迫を“正しく”“絶え間なく”行うことで、救命率が大きく上がることが分かっているそうです。
さらに、かつては人工呼吸と胸骨圧迫の併用が理想とされてきましたが、あるデータでは、胸骨圧迫のみでも人工呼吸との併用と変わらぬ救命率が望めるという結果も出ており、心臓停止が疑わしい場合は、迅速に胸骨圧迫を行うことが推奨されています。
胸骨圧迫を行う際は、1分間に100回のペースで絶え間なく、正しい強さで行うことが大切です。胸部を押しこむ際には、想像以上に大きな力が必要で、今回の講習では、実際に胸骨圧迫を学ぶための教材を使って実践することで、その感覚を掴むことができました。
何事にも共通することですが、救命救急も、まずは経験が何より大切であることを痛感しました。
みなさんも、ぜひ救命救急を学べるイベントや講習会情報をチェックして、実際に胸骨圧迫やAEDの使い方を体感してみてください。


参考:東京消防庁 , NPO大阪ライフサポート協会「PUSHプロジェクト」