1. AEDトップ
  2. BLOG PCJ
  3. AEDを取り巻く現状と課題 第1回
    -NPO法人 大阪ライフサポート協会 インタビュー-

AEDを取り巻く現状と課題 第1回
-NPO法人 大阪ライフサポート協会 インタビュー-2014.01.15

NPO法人 大阪ライフサポート協会 特別インタビュー

AEDを取り巻く現状と課題 第1回<br /> -NPO法人 大阪ライフサポート協会 インタビュー-

心臓突然死の患者など、救命救急処置を必要とする傷病者の救命率、さらには救命後の生活の質の向上を目指して心肺蘇生法の普及・啓発活動を行っているNPO法人 大阪ライフサポート協会。その理事長で大阪医科大学准教授の西本泰久氏に、同協会の活動内容とAEDを取り巻く現状と課題についてお話を伺いました。このことについて、4回にわたってお伝えします。

一般市民への心肺蘇生法の普及・啓発を

心臓外科医の西本氏は、2001年、大阪府医師会を中心に有志を募って医療従事者向けの救命処置の講習会をスタートさせました。心筋梗塞などの患者を手術で救っても、実際には病院に搬送される前に亡くなってしまうことが多く、病院に運ばれてくる前により適切な救命処置を施さなければ救命率や救命後の社会復帰率の向上には繋がらない現実を前にし、行動を起こしたのです。

しかし、心臓突然死の原因の一つとなる心室細動が発生してから電気ショック(AEDの使用)が一分遅れるごとに救命率が約10%低下します。すなわち、7分後には生存率は30%を切り、20分でほぼ0%となり、心肺蘇生とAEDの使用は一刻一秒を争うもの。そこで、人が倒れた直後に適切な救命処置が施せるよう、医療従事者だけでなく一般市民への心肺蘇生法の普及・啓発が必要と、同協会を設立しました。

学校の“命の教育”に参画

AEDを取り巻く現状と課題 第1回<br /> -NPO法人 大阪ライフサポート協会 インタビュー-

同協会では、大阪府内を中心にAED・心肺蘇生に関する講習会を行なっているほか、インストラクターの養成・独自資格の運営、ニュースレター発行などの情報提供、学校や企業などでの講習会開催を支援する教材の開発、大阪府による「AEDマップ」作成協力、大阪マラソンの救護などを手がけています。

特に力を入れているのは、府内の小・中学校、高校における“命の教育”への参画です。 「心臓突然死は、年齢は関係ありません。むしろ10代の青少年がスポーツ中に起こすことが非常に多いのです。若いだけにその命を救えないのは本当に悔しいことです。だからこそ、学校で救命講習すなわち“命の教育”を行なうことに大きな意義があると思っています」と西本氏は言います。

誰でもできる心肺蘇生を広める「PUSHプロジェクト」

AEDを取り巻く現状と課題 第1回<br /> -NPO法人 大阪ライフサポート協会 インタビュー-

同協会ではまた、「PUSHプロジェクト」を推進中。胸骨圧迫(心臓マッサージ)だけの、誰でもできる心肺蘇生法の普及を通じて、突然倒れた人を救える地域づくりを目指すという活動です。胸骨圧迫の練習ができる人形「あっぱくん」を開発し、学校や職場などに受講の輪を広げており、2008年から5年間でのべ約6万4000人が受講しました。

※「PUSHプロジェクト」のめざす“三つのPUSH”とは:
①胸を押す(胸骨圧迫)
②AEDのボタンを押す
③一歩踏み出して助けようとする勇気を後押し

次回からは、AEDを取り巻く現状についてのお話をお伝えしていきます。