未来への希望を感じる
最新の防災製品が勢ぞろい
〜 オフィス防災EXPO2019レポート 〜2019.06.14
技術革新により年々進化を見せる防災・減災製品

今年も5月29日(水)〜31日(金)の3日間、東京ビッグサイトにて、危機管理・災害対策の商談専門展「オフィス防災EXPO」が開催されました。
社会全体に広がる防災・減災意識の高まりとともに年々盛り上がりを見せる同イベントには、防災を考える企業経営層の他、施設管理者や総務・人事担当者など、幅広い職種の方の来場がありました。
今年の大きな傾向としては、地震対策製品、災害食・備蓄品のほか、近年の技術革新の成果が見て取れる発電・蓄電設備の充実があります。水や空気から非常用電力を発生させることができる画期的な製品など、度重なる災害で非常用電力の重要性を痛感した多くの人の関心を集めていました。
正確に使うための細かな配慮が目立ったAED製品群

AED製品に注目してみると、最新のテクノロジーを採用した製品やAEDの設置方法に工夫を施したブースなどが目立ちました。日本ストライカー社のブースでは、CPRレートアドバイザー機能が搭載されたモデルを展示。CPRレートとはつまり、胸骨圧迫の適切なテンポのことです。
JRC蘇生ガイドラインでは、胸骨圧迫のテンポは1分間に100回〜120回が適切とされています。CPRレートアドバイザーが搭載されたAEDは、音声で圧迫テンポが適切かどうかをガイドしてくれます。突然の事態に大きな不安を抱えながら救命処置をする一般人にとって、「良いリズムです」と圧迫のテンポが正しいことを教えてくれるAEDは、自分の行っていることが正しいことだと勇気づけてくれます。これは今まで無かった新しい機能といえるでしょう。
耳マークも取得したこのAEDは、パネル上の表示でも圧迫のテンポを示してくれるので聴覚に障碍がある方にとっても、ひと目で胸骨圧迫のペースが適切かどうか分かるというわけです。
また、これまでAEDを収納するキャビネットは四角いタイプが一般的でしたが、イベントでは新たな丸いデザインのキャビネットが発表されていました。欧州を中心に導入が進んでいる丸いタイプは、印象的で見つけやすいだけでなく、オープンさせるためには回転させるということを直感でき、誰もが簡単に扱える必要があるAEDにぴったりのデザインです。
今回のイベントでは、今後さらにAEDの使用率を向上させるために、いざ使う際のハードルを下げる、きめ細やかな工夫やアイデアが際立っていた印象を受けます。