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人工呼吸の効果2016.02.15

人工呼吸の効果

人工呼吸の効果

救急救命処置といえば“人工呼吸”というイメージを持っている方も多いと思います。一般社団法人日本蘇生協議会が提唱する最新の蘇生ガイドラインでは救助者が人工呼吸の訓練を受けており、それを行う技術と意思がある場合は、胸骨圧迫と人工呼吸を 30:2 の比で行う事を推奨しています(成人の場合)。救助者が人工呼吸を行う自信がなければ、胸骨圧迫だけでも行うように推奨されています。
では人工呼吸にはどのような効果があるのでしょうか。

人工呼吸には空気中の酸素を肺胞を経由し血中に供給する血液の酸素化といった重要な効果があります。大気中の酸素は21%、窒素が76%、二酸化炭素は約0.04%です。人の吐いた呼気の中には 16~18% 程の多くの酸素が残存しています。酸素が少ない呼気は人工呼吸の意味がないように思われがちですが、心停止した方への酸素化には充分な酸素濃度で有効とされています。

また、胸骨圧迫(心臓マッサージ)で脳や心臓などの重要な臓器へ酸素化された血液を停止した心臓の代わりに循環供給させます。

人工呼吸時にたくさんの呼吸を入れすぎると、胸の中の圧力が高くなりすぎて、本来心臓に戻ってくるはずの血流が阻害されます。多すぎる人工呼吸はかえって蘇生率を落としてしまうので注意が必要です。

人工呼吸を行う際の注意点

人工呼吸を行う際には気道確保を行う必要があります。気道とは肺に通じる空気の通り道です。意識を失うと、気道が舌でふさがれている状態になるので、この通り道を開通させることが必要です。気道確保の方法は、あご先を持ち上げるようにして頭を後ろに反らす方法で行い、1回ふきこむ量の目安は、傷病者の胸が膨らむくらいの量を意識することがポイントです。

口対口の人工呼吸に対して、感染症の心配なども抵抗感を高める要素の一つです。もしも、口対口の人工呼吸に抵抗があるなら胸骨圧迫だけでも実施しましょう。口対口の人工呼吸に伴う感染リスクは実はそれほど高くないとの研究もあります。ご興味のあるかたは下記をご参照ください。

http://jrc.umin.ac.jp/pdf/20151016/1_BLS.pdf