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心臓突然死の不安。事前予知はできるのか?2015.02.16

生活習慣病への備えが、突然死への備えとなる

心臓突然死の不安。事前予知はできるのか?

ある日、ある時、突然訪れる心停止の恐怖。
いつ、なんどき、誰にでも起こり得る突然の心停止を、事前に知ることは不可能なのでしょうか?
その答えを得るために、まずは突然死を引き起こす原因を探る必要があります。
突然死を引き起こす原因のひとつとして考えられるのは、無脈性心室頻拍や心室細動等の不整脈です。
これら重篤な不整脈と診断されている場合は植込み型除細動器(ICD)の使用が一般的です。
一方で、AEDによって救命された方の原因を見てみると、前触れもなく、日常生活での対策の施しようがなく突然発症する心筋症、ブルガタ症候群また、QT延長症候群があります。
しかし、成人の突然死原因の1つである"心筋梗塞"の多くは、日常習慣に気を配ることで、ある程度妨げるものがあります。
実は、この心筋梗塞の予防こそが、突然死の予防策になるのかもしれません。
具体的には、喫煙・肥満・高血圧に気配りし、生活習慣を改善するなど、いわゆる生活習慣病対策がもっとも効果的であり、これといった特効薬があるわけではありません。
では、突然の心停止を事前に知る術は存在しないのでしょうか?
実は、そうでもないようです。発症する前には"前触れ"が起こることがあるのです。
前触れの内容を詳しく調査していくと、「呼吸困難」がもっとも多く、次いで「胸痛」「失神」といった症状が確認されています。
さらにその前触れがあった症例のおよそ4割は、数分前には自覚症状があったそうです¹。

“前触れ”に注意して、万が一の際は迅速に対応

完全な事前予知が不可能であったとしても、前触れがあった時点で迅速な対応が行われれば、救命率の向上につながる可能性があります。
このブログでも度々ご紹介していますが、救命率向上の絶対条件としてあげられるのは“迅速な対応”です。
1分1秒ごとに救命の確率が下がる心原性心停止は、その前触れ時点で助けを求めることが、救命とその後の社会復帰において、大きなアドバンテージとなります。
呼吸困難、胸痛、失神等が起こった場合は、周りに居合わせた人が傷病者を注意深く見守り、必要に応じて早めに救急隊へ通報することで、傷病者の救命率が向上していくことでしょう。

周りに呼吸困難や胸の痛みなど、体の不調を訴える人が現れたら、その時、ふと前触れを頭に思い浮かべ対応にあたってみてください。

参考文献:心臓突然死の予知と予防法のガイドライン(2010年改訂版)
     ¹Nishiyama C, et al. Resuscitation. 2013;84:558-63.