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子どもが突然の心停止 その時、慌てず行動を起こすために2016.06.30

救急救命の流れは 基本的には成人と同じ

AEDの普及と比例するように、救急救命の知識と技術が社会全体に広く浸透しつつあります。一方で、子どもへの救急救命についてはくわしく知らないという人もまだまだ多いようです。

もしも、突然、子供の呼吸が止まってしまったら。。。

思わぬ事態にさらに生死に関わる大きな判断を迫られます。子供の救急救命について知らないと、大人と子どもでは体型も違いますし、乳児であればなおさらどうやって処置を行ったらよいのか戸惑ってしまい緊急事態にうまく対応ができません。

では子供へのCPRはどのように行うのでしょうか。生まれてから中学生くらいまでの子どもを広く"小児"と呼びます。一般社団法人日本蘇生協議会がまとめる「JRC蘇生ガイドライン2015」によれば、一般市民救助者が小児に対してCPRを行う場合は、「成人と共通のBLSアルゴリズムに従う」とされていて、CPRの流れは成人とほとんど変わりません。心停止と思われる状態の子どもを発見したら、まず「反応を確かめる」→「呼吸を確かめる」→「反応・呼吸ともになければ、ただちに胸骨圧迫を開始する」といった流れを踏みます。

胸骨圧迫の強さの目安としては、成人であれば"約5cmで6cmを超えない"という目安がありますが、小児であれば胸の厚さの約1/3の深さで押すとされています。また、胸骨圧迫のテンポは成人と同様に1分間あたり100~120回で中断を最小限にして行います。

AEDが到着次第、ただちに装着して自動診断を開始、必要であれば電気ショックを行います。AEDのメーカーによっては小児用の電極パットがある、もしくはAEDの小児モードが搭載されていることがあります。

日本のガイドラインにおいては、小児用モードあるいは、エネルギー減衰機能付き小児用パッドの使用年齢の区切りを、未就学児(およそ6歳)と規定しています。また、小児用の電極パットがない場合は、成人用の電極パットを使用してください。但し、小児は胸郭が小さく成人用電極パットを重ならないようにうまく装着できないこともあります。そのような場合は、胸部と背部に1枚ずつ心臓を挟むように貼り付けます。

一歳未満の乳児への心肺蘇生

小児のなかでも一歳未満の“乳児”に対する心肺蘇生の方法はどうでしょうか?

前述のガイドラインでは、「市民が乳児の心停止に遭遇する確率は低い」としながらも、市民救助者が乳児を救助する場合は“二本指圧迫法”を用いることを推奨しています。二本指圧迫法とは、胸の真ん中に指を二本当て、胸骨を圧迫していく方法です。

また、二人以上がいる場合に限っては、“胸郭包込み両母指圧迫法*”を推奨しています。

これは、一人が呼吸を見ながら、もう一人が乳児の胸部に両手を当て、指を広げて胸郭を包み、両母指を胸の真ん中に当て、母指以外の4本の指で胸郭を絞りこむような動作を加える方法です。

(*写真:胸郭包込み両母指圧迫法)

胸郭包込み両母指圧迫法は、適切な深度・強度の圧迫が一定して行えるため、質の高い胸骨圧迫が期待できると考えられています。

子どもに突然の異変が起こった場合には動揺すると思いますが、事前に緊急事態への対策を知っておくと、いざという時の行動に繋がります。

大切な人を、家族を、命を守るため、救命講習を受講して知識と技術を学び、いざという時に備えましょう。

参考にした情報:JRC蘇生ガイドライン2015

http://www.japanresuscitationcouncil.org/wp-content/uploads/2016/04/6f3eb900600bc2bdf95fdce0d37ee1b5.pdf