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変革期を迎えた
医療・介護IoTのいま2018.05.31

IoTが診療・治療・介護にもたらす恩恵は?

変革期を迎えた<br>医療・介護IoTのいま

IoT技術の進歩と共に、世界的に医療・介護サービス提供のあり方も新たなステージへと進展しつつあります。
世界の医療IoT市場を見てみると、米Grand View Research社の調査によれば、2014年は584億ドルであり、高齢者の急増やセルフメディケーションの高まり、医療現場における人手不足等々の影響で、2022年には4,100億ドル規模へと成長すると予測されています。そして、日本の医療や介護現場でも、深刻な人手不足の課題解決に向けて、IoT技術の応用が期待されつつあります。

具体的に新たな事例を調査してみると、Apple社が展開するApple Watchは、自身の健康情報を定期的にモニタリングしていくこと、医療現場ではスタッフ間で患者の状態を共有する等、自己管理と医療サービスの効率化のツールとしての役割がこれまでの主流でした。ところが、近年Apple社では新たな診療・治療への活用を目指した取り組みを進めており、スタンフォード大学と協力して心室細動を検知する機能の開発をスタートしています。

このように、Apple Watchのようなウェアラブルセンサー(ウェアラブル装置)で、日々の健康情報を遠隔モニタリングし、異常を早めに検知し病気になる前に対処してく予防的な活用、そして、突然予期せず病状が悪化した際にもそれを検知し第三者に知らせる等の活用は、診断・治療・介護に大きな変革をもたらす可能性があります。

在宅でのAEDを絡めた更なる応用可能性

変革期を迎えた<br>医療・介護IoTのいま

すでに当ブログでも心臓突然死の実態については幾つか紹介してきました。そこで、上述のウェアラブルセンサーを活用した自宅での応用可能性について少し触れてみたいと思います。

日本での心臓突然死は年間約7万人と言われ、その多くは自宅で発生しているとされています。それに対処するには「AEDを自宅に置いておけば多くの命を救えるのではないか?」と、自然とその発想に陥りがちです。その可能性を全面的に否定するに足りる根拠は見あたりませんが、多くの自宅での突然の心停止症例では、そもそも救助者がいない、居たとしても目撃することができず、何の対応や処置を施すことができない事も多い可能性があると救急医療に携わる専門家からの意見もあります。

日本での国民医療費の高騰と、国民の8割が最後は自宅で亡くなりたいとの民意を反映し、日本の医療・介護体制は在宅へとシフトしつつあります。超高齢社会の日本では、法的整備と共にウェアラブルセンサーを活用した在宅での健康情報の収集もこの先可能となり、ビックデータを活用した新たな発明や発見が期待でき、未曾有の超高齢社会に直面している日本だから世界に発信できる知見も今後出てくるのではないかと思います。

ウェアラブルセンサーを活用すれば、自宅で発生した突然の心停止患者を即座に検知し、AEDを活用する機会が増え、救える命が増加する可能性があります。それ自体はとても有用で、心臓突然死を減らすための新しい発想かもしれませんが、もう一歩先の発想としては心原性心停止そのものの発生原因をウェアラブルセンサーから収集したビックデータから分析し、未然に防ぐことができ、AEDを使用する機会が無い世界を作ることができたらもっと有用なのではないかと思います。

当社は、突然人々が命を落とすことのない世界を心から願い、その実現を目指していきたいと思います。

参考文献
https://www.ipa.go.jp/files/000059590.pdf
https://maxmed.jp/work/003525/
https://japanese.engadget.com/2017/12/01/apple-watch-kardiaband-fda-199/