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全身を使ったリアルな体験から緊急時にすぐに動ける心と体をつくる2017.03.01

普通救命講習 受講レポート

防災や救急関係事業を複合的に展開する公益財団法人 東京防災救急協会では、都内各所で各種応急手当講習会を継続的に実施しています。

東日本大震災をきっかけとした社会的な危機意識の高まりもあり、受講者は年々増加傾向。講習には直近一年間で約25万人が参加しました。

受講者は、企業の危機管理担当者・防災担当者など、業務の一環として受講する方が多くいますが、最近では「家族のために」と個人で受講するケースも増えているそうです。

講習写真1

疲労するほどの反復練習で救助時のリアルな感覚をつかむ

2月某日に東京都墨田区の本所防災会館で行われた普通救命講習Ⅱには、41名の受講生が参加しました。

普通救命講習Ⅱは、胸骨圧迫と人工呼吸をセットにした心肺蘇生やAEDでの除細動などを、練習マネキンを使って学んだ後、簡単な実技試験と筆記試験で講義の内容をおさらいします(※普通救命講習Ⅰは試験がありません)。

胸骨圧迫の実技では、正しい姿勢・正しいペース(1分間に100回~120回)を学び、「ピッ、ピッ」という電子音を頼りに実施。1セット1分間は思いのほか長く感じるうえ、自らの体重を乗せて胸部を5cm程度押し込む必要があるため、息が上がるほどの運動になります。

受講生のなかには、普段使わない筋肉を使ったせいか、終わった後に二の腕をさする姿もありました。

救急車の到着までの全国平均約8分間、心配蘇生を続けることがどれだけ大変か身をもって体験し、さらに交替できる人員が周りにいる場合の交替要領も学びました。

AEDの使用は、あせらず「まずは電源」を合言葉に

講習写真2

講習を担当する指導員は、東京消防庁での救急現場を経験した職員ばかりです。

胸骨圧迫の場面では、具体的な方法のほかに、「傷病者がベッドで寝ている場合は硬い床に降ろしてから行ってください」と、実際に起こりうる細かなシチュエーションを想定した補足があるなど、テキストを読むだけでは知り得ない情報や知識を、実践に即した分かりやすい表現で学ぶことができます。

講習では初めてAEDを扱う受講生も多くいます。その躊躇する様子を見て、指導員からは「まずは電源ボタンを押して、しっかり音声ガイダンスを聞きましょう!」と的確なアドバイス。各メーカーから販売されているAEDには使いやすい工夫がなされており、音声ガイダンスやAEDに表示されるイラストやLEDなどがAEDの操作をサポートします。AEDのガイダンスで、次に何をすべきかが分かるという事実は、受講生にとって大きな安心にもなったようです。

心肺蘇生やAEDを使った除細動を学んだ後は、救命処置のひとつである気道異物除去や、その他の応急手当として止血法も詳しく紹介されました。普段なかなか学ぶ機会がない内容に、受講生は興味深そうに耳を傾けていました。この講習をきっかけに受講生は「救命」についてさらに身近に感じる事が出来たのではないでしょうか。 最後には、総まとめとして20問の筆記試験を実施。試験と聞くとドキリとする方もいると思いますが、しっかり聴講していれば答えられる問題で構成されています。当回も、全員が合格して、最後に修了証が配布されました。

BLSの技能は、訓練後3~12か月くらい経過すると忘れてしまいがちです。定期的に講習を受ける事で、技能と意欲が改善するため、過去に一度受けたことがあるという人も、この機会に受講して復習してみるのも良いかもしれません。